ハット
Hutt
原住地:ヴァール
体長3.0〜5.0メートル
主な個体:ジャバ・デシリジク
ハットは巨大な腹足動物であり、球根のような頭、筋力のある尻尾へと急速に先細りする太い胴体、比較的小さく限定された用途にしか使
われない2本の器用な腕を持っている。ハットの頭部は平凡な容姿をしているが、2つの巨大な黄色い爬虫類の目が顔の表面から突き出てお
り、反り返った鼻の下には耳穴から耳穴まで唇のない口がいっぱいに広がっている。
進化の合併体である彼らは、生理学的にはアネリディアン・ワームと同様に、男性と女性の両方の生殖器官を併せ持つ両性具有の種族である。し
かし、出産と育児の際には、彼らは有袋哺乳動物のように、子供を特別な袋に入れて育てる。さらに、海生哺乳類のようにハットの鼻孔はき
つく閉じることができ、極端に大きな肺と併せて、水の中でも十分な時間を過ごすことができるのである。そして、彼らはしばしば不本
意ながら比較対象にされる大蛇のように、顎を驚異的な広さにまで開くことができるので、ほとんど何でも飲み込んでしまう。こうした
様々な特徴はあるが、彼らが最も酷似しているのはやはり腹足動物である。(動けなくなるほど大きく成長することはハットにとっては珍し
いことではないが)胴体の基部全体はゆっくりと這いずる足として働き、骨格を持たない代わりに内部に頭部を支え、形成する覆いを持
っている。その一方で、喉の奥深くには食べ物を消化する前にかみ砕く特別な器官も備えているのである。
ハットの皮膚はその最大の防衛手段である。その表皮は著しい化学的腐食以外のあらゆるものに耐えられ、粘液と脂っこい汗が体表を滑
りやすく、かつ掴みにくく保っている。万が一、敵がハットの身体を掴んだり、刺そうとしても、分厚い筋肉の層と脂肪が重要な器官を
守ってくれるのである。
生まれたばかりのハットは重さ100グラムにも満たず、それはやがて到達する体重の1万分の1程度である。生まれた後、その目の見えない子
供は本能的に親の繁殖用袋へ向かっていく。そしていったん安全な袋の中に収まると、子供は親の乳を吸い始めるのである。赤ん坊は
袋の中でおよそ50標準年を過ごし、その年月の中で体の大きさとずる賢さを発育させる。この歳になると子供は体重70キロ以上、頭か
ら尻尾の先までの体長も1メートル以上にまで成長するが、知性は10歳の人間程度でしかない。
ハットは銀河系で最も長寿命な種族の1つであり、少なくとも千標準年は生きると言われている。彼らはおよそ130年を掛けて人間と同等
の大きさと知性にまで到達し、そのときの体重はおよそ500キロにも及ぶ。悪名高いタトゥイーンのジャバ・ザ・ハットは推定年齢600歳であり、体
重も1,000キロを超えているという。
ハットの主な特徴はその自己中心性にある。彼らは自分こそが宇宙の中心であるという信念を持って生まれ、その欲望を他の何よりも大
切にしている。この信念は彼らを成功に導く力となっているが、その反面、彼らが物理的には完全に無力なのも事実である。彼らは
極めて印象的な自我と知性の力を示すことによって、外部に影響を与えている。ハットは他者に働くように仕向けることに関する最高の
専門家なのである。彼らは通常、不快な生物として見られているが、目的を達成させてくれる相手にとっては親切で優しい存在になり
得るのである。
ハットは白色歪星アードスを巡る不毛の洞窟惑星ヴァールの原住種族である。ハットの伝説によると、彼らと惑星ヴァールはこの天体を見舞った大悲劇
の数少ない目撃者なのだという。かつてのヴァールは緑豊かな森林惑星であり、その青い空にはハットの神話で愛し合う神々として崇められ
ていた2つの太陽、アードスとエヴォナが輝いていた。そしてこの2つの神は、エヴォナが小さなブラックホールに飲み込まれ、消滅するまで星系を平
和に支配していたのである。彼女の死を悲しんだ他の惑星は互いに衝突し、小惑星へと砕け散り、その多くはヴァールの地表へと降り注い
だ。配偶者を失った悲しみに暮れるアードスは自己崩壊を開始し、ガス殻を放射させ、ヴァールを枯渇させた。そしてついにアードスは今日のよう
な白色歪星となり、神はもはやハットの尊敬を得るに値しなくなったのである。この物語はハットの自種族に対する高い視野への重要な洞察
を与えている。エヴォナが滅び、アードスが衰えても、ハットだけは生き延びた。炎、熱、流星雨が故郷をほとんど滅ぼしても、ハットは生き延び
たのである。ハット曰く、これは彼らの偉大さを物語っているのだという。確かに、このことは彼らがかつて神だった者より偉大な力を持
つ真の神であることを示している。帝国の天文学者はハットの伝説に不可能な事象が存在することを容易に指摘できるが、その多くは事実
だった。白色歪星アードスの周りには、ヴァールしか存在しておらず、その星系には多くの小惑星が存在しているのである。
ここ数年の間に宇宙船パイロットや銀河探検家によってもたらされたより信憑性の高い説明によると、惑星を滅ぼしたのはハットたち自身で
あり、ハットだけが理解できる邪悪で凄惨な市民戦争に惑星を巻き込んだのだという。どのような自然災害があろうとも、ハットは生き延び
、不毛の荒野となったヴァールから「ハット・スペース」として知られる銀河領域の中心に位置するイトーブ星系の楽園ナル・ハッタまで移動する力と
科学技術を取り戻したのである。
ナル・ハッタは「太古の氏族」と呼ばれる、アードスの崩壊以前からの家系をたどれる一族の長老評議会によって治められている。評議会の意
思決定方法は不明だが、彼らが巨大な権力を振りかざし、銀河系のすべてのハットに尊敬と服従を求めているのは明らかである。ハットにと
って、一族の絆とは、ハット社会全体を結び付ける絆と受け止められている。また、多くのハットはその長い一生の中で子孫を1人しか残さ
ず、その財産をすべて子に相続させるので、極めて裕福である。
ハット自身によって開発された科学技術の水準に関する正しい情報は全く存在していない。しかし、彼らが銀河系の最新技術(これらは
しばしば帝国に差し出されるはるか以前に盗みなどによって手にしたものである)を使っていることに疑いの余地はないのである。
ハットは製造業者ではないため自分たちで物を作ることはないが、需要を持つ者と需要を満たせる者とを引き合わせ、その両者から利益
を上げている。つまり、彼らは銀河の仲介人なのである。
ハットは銀河系の多くのセクターに燃料取引に関する知識と見識を与えている。ハットは銀河共同社会の中で多くの人々から侮蔑されているが
、彼らの努力がなければ現在豊かな惑星や星系も、生き残ることのできない貧しく空虚な惑星となっていたことは事実なのである。銀
河でハット自体を見かける機会はそれほど多くないが、その影響力はアウター・リムに存在する無数の星系全域に浸透している。現在も彼らの勢
力範囲はますます拡大し続けており、宇宙旅行者がハット業者によっていつのまにか影響を受けた人々と遭遇することも避けられない状況と
なっているのである。ハットは犯罪ビジネスだけでなく、多くの重要な産業にその努力をつぎ込んでいる。一般にハットが銀河の犯罪帝国を支
配していると信じられているが、その噂は完全な真実というわけではなく、実際には、彼らはそこに強力な基盤を築いているだけなのである。
帰還する
スターウォーズ伝説